こどもの自己肯定感を高める方法

育児

最近、こどもの自己肯定感を高めるような子育て方法などが良く聞かれるようになったかと思います。

ただ、自己肯定感を高めることのメリットや、実際にこどもとどう接すれば自己肯定感が高まるのか良く分からない方も多いかと思います。

そこで今回、子育てにおけるこどもの自己肯定感の高め方について調べたことを記事にしました。

こどもの子育てにお悩みの方に少しでも参考になれば幸いです。

自己肯定感とは

自己肯定感とは、一言でいえば自尊心のことで「自分が好き」という気持ちのことです。

自己肯定感(自尊心)が高い人は、自分のことが好きで、自信を持っている人といえると思います。

自尊心といっても、実は2種類あり、「条件付きの自尊心」と「条件付きでない自尊心」に分けられるそうです。

条件付きの自尊心とは

条件付きの自尊心は、自分が周りと比較して優れているという認識からもたらされる自尊心のことです。

この自尊心は、自分が周りよりも優れている場合は自尊心が高い状態ですが、自分よりも優れている人が現れたり、失敗したときに崩れてしまうので不安定なものになります。

条件付きでない自尊心とは

条件付きでない自尊心は、「良いところも悪いところも含めてありのままの自分が好き」という気持ちのことです。「根拠のない自信」といっても良いかもしれませんね。

子育てで高めたい自己肯定感とは、この「条件付きでない自尊心」になります。

自己肯定感が高いとどのようなメリットがあるのか

自己肯定感が高い人の特徴は以下の通りと言われています。

楽観的

失敗からすぐ立ち直れる

失敗をバネに成長できる

努力のモチベーションは「向上心」

努力を楽しく継続し、目標を実現できる

他者に対して寛容

円満な人間関係を築ける

他人に対してオープンで、親しみやすい

他人の目を気にせず、主体的に行動できる

自然体である

引用:https://studyhacker.net/self-esteem-high

どんな環境におかれてもたくましく生きていけそうですね。

自分のこどももこのように育ってほしいと思います。

こどもの自己肯定感を高めるには

では、実際普段どのように子どもと接すれば、こどもの自己肯定感が高くなるのか、具体的な方法は主に以下の通りです。

  1. 無条件の愛情
  2. プロセスを褒める
  3. 感謝を伝える
  4. 傾聴
  5. 否定しない

1.無条件の愛情

無条件の愛情は、うまくいってもうまくいかなくても関係なく全部ひっくるめて愛するということです。調べてみた個人的な感覚ではこの無条件の愛情が一番大切だと思います。まずは、この無条件の愛情を与えることを優先的に意識したほうが良いと思います。

親が無条件に愛してくれる環境であれば、こどもの自己愛が育ちます。また、いつでも受け入れてくれる安全地帯ができるので、安心して色々なことにチャレンジすることができます。

対して、条件付きの愛情の場合は、条件付きの自尊心が育ってしまう可能性があるので注意が必要です。

具体的には、ベッドに行くのが遅いときに「絵本読んであげないよ」とか、ごはんを食べないときに「もう作ってあげないよ」など、愛情を条件にしてしつけを行うことです。

これをするとこどもは親に愛されることを目的にして行動するようになり、外因的な条件(人からの評価等)で変化しやすい条件付きの自尊心が育ちやすくなります。無意識にやってしまいがちなので、意識して気をつけたほうが良いと思います。

2.プロセスを褒める

最近は褒めて伸ばす子育てが流行りかと思います。ただ、単純に褒めるといっても褒め方にも良い褒め方悪い褒め方があるようです。

良い褒め方というのは、「プロセスを褒める」ことです。例えばこどもがテストで100点をとったときに、「一生懸命頑張っていたものね」、「ここができるようになったね」と100点に至ったプロセスを褒めるといったことです。この褒め方であれば、こどもはもっと頑張ろうと思いチャレンジする意識が育ちます。また、自分に興味を持っていることが分かるので自己肯定感も高まります。

一方、悪い褒め方というのは、とりあえず「すごいね」といったり、「頭いいね」などの結果や能力を褒めることです。同じ例でこどもが100点をとったとき、「100点ですごいね」と褒めた場合、こどもは次も褒められたいので100点をとれるような簡単な問題を選ぶようになります。また、「頭いいね」と褒められた場合、頭が悪いと思われないように失敗を恐れるようになります。

また、一人で何かできたときに「えらい」と褒めることもあまり良くないそうです。こういう状況でもプロセスを褒めるようにします。例えば着替えが一人でできたときは「一人で着替えられたね」とプロセス中心にほめることが大切です。また、その行動に興味も持って質問することも良い影響を与えるようです。

3.感謝を伝える

感謝を伝えることで、またやろうと人のために自発的に行動するようになります。

また、自分が役に立ったと思い、自己肯定感が高まります。

4.傾聴

こどもの話をしっかり聞いて共感することも大切です。

話を聞くときは手をとめて相手をみて話を聞き、質問をいろいろすることが大切です。

さらに良いニュースの話の場合は、関心をもって一緒に喜ぶことでこどもとの絆がいっそう深まるそうです。

5.否定しない

こどもの思いをそのまま認めることがこどもとの関わりで大切になります。

例えばこどもが「学校に行きたくない」といったとき、親が「そんなこと言ってはダメよ」と否定すると、こどもは自分自身のネガティブな感情を否定するようになり、その感情をそのまま受け入れることができなくなってしまうそうです。

そういうときは「学校に行きたくないのね、何かあった?」とこどもの気持ちを認めて聞いたほうが、こどもは自分でその気持ちを処理して次へ進めるようになるそうです。

まとめ

いかがだったでしょうか。色々気を付けなければいけないことがありますね。ただ、今回色々調べてみて、良いとされる子育ての共通点としては、無条件の愛情共感であると感じました。

また、「褒める」ことに関しては、こどもを過剰に褒める必要はないと感じました。こどもの言動に対して、しっかり向き合って対話することがこどもの自己肯定感を高めこどもの内なるモチベーションを高めることにつながると思いました。

参考書籍

記事作成にあたり、以下の書籍を参考にさせて頂きました。

今回の記事には到底書ききれないとても参考になる子育てのヒントがたくさん詰まっています。

世界に通用する子どもの育て方(松村亜里 著、WAVE出版)

モンテッソーリ教育・レッジョ・エミリア教育を知り尽くした オックスフォード児童発達学博士が語る 自分でできる子に育つ ほめ方 叱り方 3歳 〜 12歳 の子ども対象(島村華子著、株式会社ディスカヴァー・トゥエンティワン)

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